青竹雑記帖(6代目)

テキスト処理をメインとしたIT解説をします。

文字だけで扱うコンピュータの世界(4):テキストファイルに一体何を書こう?

承前

この記事までたどり着いたあなたのパソコンの画面には、すでに「メモ帳」や「テキストエディット」、あるいは第2回・第3回で紹介してきたテキストエディタが開かれて待ち受けているはずです。……まだ開いていない? 善は急げです。3フェムト秒以内に開きましょう。そうすればあなたの人生の成功は約束されます。この白い画面に文字を打ち込むと文字が表示され、文章になったところで保存するとテキストファイルの完成です。そのファイルを開けば、また文章が現れます。当たり前のことをくどくど述べているように感じられると思います。実際そうですが、私が主に活動する世界において身近な論文というのは、だいたいこのような当たり前をくどくどと述べて積み重ねて出来上がっています。これから数回の連載の予定がありますが、どうぞじっくりお付き合いください。

テキストファイルに何を書く?

それでは何を書くといいでしょうか? もちろん文章を書くことができます。文章に限らず文字で表せるものなら何でもいいので、ヘソクリの勘定メモを書いてもいいですし、競馬の買い目メモもOKです。いつも乗る電車やバスの時刻表を書くと大いに役立ちます。蔵書目録だってできます。行ってみたいお店のリストもよさそうです。

テキストファイルの形式で、コンピュータのプログラムも書けます。書いたものをそのまま実行できるものや、変換処理(コンパイルと呼びます)をして動かせるようになるものなど、さまざまなものがあります。プログラム以外に、目で見てわかりやすいものとして、ホームページ(ウェブページ)を作ることができます。HTMLという言語を利用して記述していくと、ホームページ制作ソフトが無くても実現可能です。しかし、HTMLの記述、あるいは見栄えを調整する「スタイルシート」の記述によって画面表示がどのように変わるかを把握・体得するのは、最初はなかなか大変だと思います。でも覚えておくと、ホームページ制作ソフトで作り上げられたホームページ(ウェブページ)を調整することが簡単にできるようになり、仕事をする上で一歩先を行く存在になれます。

私は何を書いている?(プログラミング以外)

私はテキストエディタをいろいろなことに使っています。たとえばこのブログ記事の執筆や、論文の執筆、物語の執筆、ウェブサイトの作成などに活用しています。なんか執筆ばかりに使っているような並べ方をしましたが、他にもいろいろあります。せっかくなのでスクリーンショットでも示してみます。エディタは基本的にNeovimですが、他のエディタで表示させてみたものも紹介します。

スクリーンショット(Neovim)・本連載初回記事の原稿。Neovimを利用して、Markdown(マークダウン)という形式にのっとったテキストファイルで保存しています。
本連載初回記事の原稿。Neovimを利用して、Markdown(マークダウン)という形式にのっとったテキストファイルで保存しています。

スクリーンショット(VerticalEditor)・「ご注文はうさぎですか?」二次創作原稿のテキストファイルをVerticalEditorで表示させました。
ご注文はうさぎですか?」二次創作原稿のテキストファイルをVerticalEditorで表示させました。

スクリーンショット(Mery)・私の趣味ウェブサイト「青竹倉庫」トップページのHTMLソースコードです。Meryを利用し、HTMLの文法に従って色分け表示しています。
私の趣味ウェブサイト「青竹倉庫」トップページのHTMLソースコードです。Meryを利用し、HTMLの文法に従って色分け表示しています。

他にも、最近またつけはじめた家計簿をテキストファイルとその処理プログラムの組で作っていたりします。

私は何を書いている?(プログラミング)

テキストエディタをプログラミングにも活用しています。一番書いているのがプログラムのコードである気がします。利用しているプログラミング言語はさまざまです。場面に応じて使い分けています。

スクリーンショット(Neovim)・私が製作しているプログラムのソースコードの一例です。Rust言語というプログラミングの文法に従って色分けがされています。
私が製作しているプログラムのソースコードの一例です。Rust言語というプログラミングの文法に従って色分けがされています。

次回予告

テキストファイルに親しみ始めて3日が経過したみなさん、テキストファイルに記された情報は少し増えたものの、どうやって使ったらいいかわからない――

次回、「検索」。デュエルスタンバイ!