青竹雑記帖(6代目)

テキスト処理をメインとしたIT解説をします。

頭に入れたら出そう

2か月と1週間ぶりになりました.学会やら博士論文執筆(やばし)やらTwitterで時間を食いつぶし,雑記帖への出力がおろそかになっていました.自分に対しては詫びますが,みなさまに対しては「よう! 待たせたな!」と陽気に行きます.……待っていない? コホン,ひとまず始めましょう.

私は昔からよく本を読んでいました.今はTwitterで時間を食いつぶしているため(さっそく2回目の言明)あまり読めていません.読む本は多様です.大部分は情報技術関係の書ですが,もともと好きなライトノベルや,読書好きがあまり好まないビジネス書や自己啓発書なんかも読んだりします.ビジネス書は本の中身がギラギラしていることが多いです.自己啓発書はスピリチュアルな世界に肩まで浸かっていることが多いのでふわふわしていたりします.もちろん星5つの評価をつけたくなる良い書ばかりではありません.ブックオフなどの新古書店へ10円で売る手間も惜しんで,市の古紙回収でバイバイする本もまれに出ます.本当はお焚き上げでもしたいのですが,他人を弾圧したい人もすなる焚書というものを,自分もしてみむとてするわけがありません.阿呆には夜道に気をつけさせる以外の方法を用い,言論界中で影響力を無効化する必要があります.

良書も悪書(白いポストに入れる奴ではありません)も,自分にとって何らかの糧になることは確かです.その糧が今の自分を作っています.昔々の高校生の頃は「ないんだったら作ればいいのよ!」の一言でSOS団を作ることこそしませんでしたが,20代後半になってからは,その一言がぼちぼち何らかの集まりの主宰をする原動力になっています.同じ頃に図書館で借りて読んでいたビジネス向けメモ術,ノート術の蓄積は,200冊にも及ぶ生活記録ノートの束となっています.大学の講義がきっかけで手にとった仏教関係の書物は,自分の思想を形作る要素のひとつです.また,コンピュータ関係の技術書では,自分が折に触れて引き合いに出す「Windows/Mac/UNIX すべてで20年動くプログラムはどう書くべきか」(松浦智之著・USP研究所監修)の薫陶を受けて,自分のプログラムは初手でシェルスクリプトによる実装が試みられるようになりました.

Windows/Mac/UNIX すべてで20年動くプログラムはどう書くべきか 一度書けばどこでも、ずっと使えるプログラムを待ち望んでいた人々へ贈る[シェルスクリプトレシピ集] | 松浦智之, USP研究所 |本 | 通販 | Amazon

変わり種では,祖母宅の本棚にひそかに存在していた丹波哲郎氏の心霊・霊界の研究の書からスピリチュアルに傾倒していた時期が10代中盤頃にあります.今では変なまじないこそしなくなりましたが,筮竹代わりのコインを振って諸事を占っては外しています.たまには馬券の買い目を教えてください神様.悪書をことさらあげつらうことはしませんが,とりあえず最近書店で面陳されたりAmazonの上位に来たりする新書の群れは中身に触れず,もし家にある場合はどこか高いところに祀って遠ざけた方が良いという肌感覚を身につけるのに役立っています.最近は新書の質も零落してしまったな……

さて,タイトルのそれはビジネス書や自己啓発書に書かれがちな徳目のひとつです.胡散臭いことが多い中でも,上記の「頭に入れたら出す」,横文字を使えば「インプットしたらアウトプットしよう」は頭を使う生活に役立つことだと思います.頭に入れていくばかりでは頭でっかちになるばかりでせっかく学んだことが活きません.学んだことをもとに,実際に外へ出力することが大事です.なんかビジネス書みたいな口調になってきましたが続けます.アウトプットは何でもいいです.誰かに喋るもよし,Twitterでツイートしまくるのもよし,この雑記帖のように長文を書くもよし,同人誌を作って即売会で頒布するもよし,動画を作って投稿するもよし,生活習慣を変えるのもよし.さしあたり,この記事を真っ先に読んでくれそうなTwitterのフォロイー(私をフォローしてくれている人)は,自分の中の何かをツイートすると良いかもしれません.

次回は,ゴミだらけになった情報の世界でゴミ情報をどかす秘技を紹介……できません.むしろ教えてくれ.